【キックオフイベント開催レポ】ポジティブWithコロナ時代の市民活動の再起動

かながわボランタリー団体成長支援事業の旗揚げイベント
2022年4月23日(土) 10:00〜12:00 かながわ県民活動サポートセンターにて、
会場とオンラインを繋いでハイブリッド開催しました。


会場参加者は5名、Zoom参加者は25名、の合計30名の方にお集まりいただきました。
リアル開催は2年ぶりの開催でした。

主な内容としては【ポジティブWithコロナ時代の市民活動の再起動】と題して、コロナ禍の今後をどう活動していくか、どのように団体として展開させていくかについてでした。
最初に、このイベントの主催であるCRファクトリー代表 呉よりご挨拶と内容の説明がされました。

コロナ禍で、NPO法人を運営されている方は集まれない中、苦しい思いをしながらこの2年間過ごされていたことでしょう。

✔ リアルな場を作れなくなっている
✔ リアルの場を作ることに抵抗がある
✔ オンラインが苦手で活動に支障が出る

今までのあたりまえが通用しなくなった2年間、どの団体も手探りでしんどい中、試行錯誤されていたのではないでしょうか。
Withコロナ時代3年目になりますが、今後はワクチンや薬ができてくることでリアルがつくりやすい状況となり、市民活動が活発になっていくと感じています。

ポジティブWithコロナ時代が来る(CRファクトリー呉の造語)その結果、どんな未来があるのか?今後の団体の活動について共に考えていきたい。
今回はNPO法人を運営、活動されている3人のゲストをお呼びして、苦しいときの乗り越え方、試行錯誤してきたからこそ見えてきたことをそれぞれ10分ほどのお時間でお話しいただきました。

団体の組織基盤を強化する意味


一人目は
【団体の組織基盤を強化する意味】
子どもの未来サポートオフィス 代表 米田佐知子さん

主な活動としては子どもと地域の繋がりを支援。
そして、子ども達が明日に夢を持ち、自分を信じて生きていける社会づくりを。
子ども・子育て支援の社会資源を掲げ、地域の中で人と人がつながりや支えあう関係づくりを進めながら各種取組の支援を行っています。
また、中間支援を行っているため、2年間で400件程いろんな団体の相談を受けてきました。

多くの方が、「今をしのぎたい」「先が見えない中で苦しい思いをしている」「きつい」という話が多く、「今をしのげればいい」という声も多かったそうです。

先が見えないつらさ、未来を描けない、それらを見てきて感じたことは、『積み荷を運ぶ船だ』ということ。

積み荷とはイベントやワークショップなどの事業・活動のこと。
船はNPO法人の組織のこと。
どんなによく見せていても中身がボロボロではうまく行かない。
その逆もしかり。

それは、目的地まで何とか運びたい。
荷物を積むこと進むことに気を取られ、肝心な船に目が行っていない。
先に行かないとと引っ張られるあまり肝心の母体がお粗末になってしまうということでした。
船の作りやメンテナンスばかり気にしていても先には進めない、だからと言って船ができてないのに、積み荷を積んで進んでも遠くには行けない。

この矛盾を解消するには、自発性と参加性が大事だと話されていました。
ここがあれば安心して船に乗せられるし、舵も切っていける。

団体運営の難しさは、それぞれの正義があり、それがぶつかることがある。
人は見たくないものは見ない。そうすると改善すべき点がずれていってしまう。
だからこそ、第三者の目線。俯瞰してみる力が大事だとお話しされていました。

まちにたくさんの、主人公を

二人目は
【まちにたくさんの、主人公を】若者とNPOをつなぎ地域を盛り上げる
アクションポート横浜 代表 高城芳之さん

インターシップを行っていて、NPO法人にスタッフとして入ってもらって活動しています。若い人が入ると子どもも大人も活動に参加しやすくなり、20.30代の若者がいろんな人が集まる“接着剤”となるのが魅力。学生とNPO法人をつなげる場づくりを行っています。
人と人とを繋ぐ活動をしてきたのでコロナではかなり悩みながら行ってきました。一度は諦めたこともありました。
しかし、インターシップを行っている参加団体からこういう時こそ、やってみるべきではと声をかけていただき、2020年オンラインベースで活動を行い、現場の活動それぞれの懸け橋として、活動再開しました。2021年はハイブリッド型でプログラムを展開しました。

『先が見えないことこそみんなでやる』。

この年度は過去最多の学生が集まり、
「学生からパワーもらえてやってよかった」と参加団体から声をもらいました。迷いながら手探りで、こんな時こそやってみようの声で活動してきて見えたことは、『揺れ動くための基盤力』。基盤力がしっかりしていたら崩壊しない。揺れることはあっても崩れない。まさに免震の建物のようですね。揺れることさえ味方にする。そのためには基盤が大事。

このプログラムにおいて大切にしていたことは

✔ 柔軟に変更すること。
✔ 10日間という期間で活動していくので、お互いの気持ちを考えながら相談しながら丁寧におこなうこと。

でした。

今までのやり方がわからないからこそ相談しながら正解を変えていく。
オンラインなら、出来ること、オフラインだからできることを行っていく。
一緒に作っていく活動ができたことで見えてきたことは、コロナ禍の時だけでなく【普段も一緒につくってくものでは?】と感じたそうです。

体験ができない時代だからこそ接点、かかわりを大切にすることが大事。
NPOは社会の器であって、組織のためだけではなく地域のため社会のための基盤強化である。とお話しされていました。

こまちぷらす

三人目は【こまちぷらす】代表 森祐美子さん

こまちぷらすは「子育てを、まちでプラスに」を合言葉に、子育てが「まちの力」で豊かになる社会を目指し活動しています。

今回は組織の基盤強化についてお話しくださいました。
こまちカフェの運営や商店会の事務局、カフェや様々な事業を通して拾ってきた誰かの困りごとを、市民、商店、企業の人とつなぎ、一つ一つ事業にしてきたそうです。
必要な情報が届いてほしい人に届いていないことに気が付いて情報発信の事業もしてます。

孤独な子育てをなくしたいと、活動をしているなかで、地域と子育てをつなげる『ウェルカムベビープロジェクト』も2016年から始めました。
こまちぷらすとヤマト運輸神奈川主管支店(以下、ヤマト運輸)さんとのコラボで、みんなで出産祝いを作ってその過程で赤ちゃんの出産を祝福する文化の醸成をしていこうというプロジェクトです。
「地域でこどもを生み育てやすい社会のあたたかい目」が欲しいという意見より生まれ、そこから街の人が考え赤ちゃんが生まれた世帯に出産祝いを送る。同じ思いを共有していたヤマト運輸さんと協働でスタート。
今は戸塚区、鶴見区、千葉県松戸市、茅ケ崎市(R4年秋から)にも広がっているそうです。

そのほかにも戸塚区にこまちカフェという地域の人が集えるカフェを開き、地域みんなで子育てするという目標を掲げ進んできました。団体として今年2022年で10周年だそうです。

この10年決して順調というわけではなく、大変な時期もありました。
スタッフ間の考え方の違いや、方向性の違い。
思いが強いからこそぶつかることもあり、運営が大変で組織が崩壊してしまったことも。
それ以降、月に1回はお店を閉めて立ち止まる時間をつくってきたそうです。

2016年から2018年でCRファクトリーの伴走も受けながら、4人のコーディネーターがコーディネーションを理論から学んだり、それを小さく実践したり、壁打ちといってそこでの躓きをとことん話を聞いてもらったりという時間をとりました。第三者の方に自分たちの状況を俯瞰してみてもらえたことも大きかったそうです。

この時の経験から、自分達だけで背負わないこと、第三者に入ってもらって俯瞰することが大事だとおっしゃっていました。

グループワーク

後半は、グループワークを行いました。
15分を3人ずつのグループに分かれて実施、オンライン会場も3名程度でブレイクアウトルームに分かれて行いました。

ざっくばらんに、それぞれの活動や困っていること考えていることなどを、初対面とは思えないくらい和気あいあいと楽しく話されていました。

グループワーク後は、数名の方に話した内容を発表していただきました。ここから先へ進むには、次の一手はどうしたらいいのか?コロナ禍で大変だったことなどをシェアしていただきました。

最後にCRファクトリー 呉より今後の流れ、事業の流れや内容のシェアがされました。


▼イベント当日の動画はこちらからご覧いただけます。

かながわボランタリー団体成長支援事業
オンライン説明会

2022年は市民活動再始動の年にしたい!!そのためには出会うこと。
団体内で固まらず外からの風を入れることで、俯瞰して見ることができる。

ぜひ一緒にゴールを目指して走ってみませんか?
コロナ禍は孤独との闘い。だからこそ、仲間やつながりを持って活動していきませんか?

コロナ禍で迷ったことも不安なこともすべてこれからの未来に繋げていく。
無駄なことは一つもありません。だからこそ背負い込まないで、俯瞰する力をここで育てていきませんか?明けない夜はない、ぜひ次回の説明会にご参加くださいね。

参加を迷われている方、参加を決めている方、どちらもこちらは参加必須となっております。
3回のうちご都合のいい日にぜひご参加ください。

【日程】
全日程同内容です。
本プログラム参加には、下記3回のいずれかに参加必須となります。

■1回目  5/13(金)20:30〜21:30
■2回目  5/19(木)10:00〜11:00
■3回目  5/28(土)10:00〜11:00

【参加費】 無料

【会場】
オンライン(zoom)

【主催】
神奈川県(かながわ県民活動サポートセンター)

>> 説明会および本事業の詳細はこちらをご覧ください。

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