コラム「イベントは『もうからない』」

先日、半年以上準備していた100名規模のイベント開催を成功裏に終了することができました。
(CRファクトリーのではなく、私が個人としてプロジェクトマネジメントをしていた企画です)

今回に限らずですが、不特定多数の参加を募るタイプのイベントって、基本的には、もうからないです。
ちゃんと利益を出すことを目的とすれば相応のやり方もありますが、少なくとも人的コストや手間には見合わないことがほとんどですね。

$NPO法人CRファクトリー

でも、多くのNPOや市民団体はよくイベントを開催しています。
たとえば「こくちーず」で軽く検索すると、毎日のように実にいろいろなイベントがあるものです。
もうからないのに、何故でしょう? まあ、主催側の意図はいろいろですね。
団体の活動の認知度を高めるブランディング機会であったり、リアルな接点を持つことによる新たな支援者との出会いだったり。

ただ、個人的に思うには、イベントにおける最も大きな意味とは「変化のきっかけ」たりえるところです。

学び・気づき・交流を得ることによる参加者のマインドの変化
始まりと終わりが明確なプロジェクトを遂行することでのスタッフの成長・変化
協業したゲストやステークホルダーとの関係性の変化
思わぬ出会いによって生まれるコラボレーションという「次」に向けての変化

こうした変化のきっかけを目の当りにすると、汗をかいた甲斐がある、やってて良かったと実感できるものです。

イベントの企画・運営って、時にはかなり苦労することもあります。集客がなかなか伸びないようなことになると、精神衛生上良くないです。個人にも団体にもいろいろな負荷がかかります。

それでも、「変化のきっかけ」をつくっていると思うと少し気持ちが前向きになり、そしてこれを目の当たりにすると一気に苦労が報われ、ついつい「またやろう!」とモチベーションが回復してしまうのですね。

本気になればなるほど毎度のように疲れますが、やっぱりなかなか、イベント企画・運営はやめられません。

(コンサルタント 五井渕 利明)

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