強くあたたかい組織とは

長年に渡って組織コンサルティングやワークショップを重ねてきた中で、「良い組織(コミュニティ)の条件とは何か?」という問いの答えを私たちはずっと探してきました。

「事業規模・財務規模が大きく、従業員が多いことが、うまくいっている組織の証明なのだろうか?」
「雰囲気が良くて、メンバー同士の仲が良い組織が、うまくいっている組織なのだろうか?」
そんな問答を繰り返しながら、私たちは一つの答えに行き着きました。

それが「強くあたたかい組織」という考え方です。

強さ

その組織が創り出す成果が高いこと、事業推進力が高いことを意味します。その組織が対象とする社会課題を解決する力が高いことであったり、サービスを届けたい対象に事業・活動を通して価値を届けられていることを指します。つまり、しっかりと事業・活動を推進して、成果を出しているということです。

あたたかさ

その組織のために参加している構成員・メンバーのいきいきさや幸福をかなえていくことを意味します。事業・活動のために人を手段化しすぎず、一人ひとりのやりがいや成長・変化を支援していくスタンスです。「あたたかさ」を実現している組織は、メンバー同士の関係性が良好で、居心地が良いため、一人ひとりの前向きなエネルギーは高くなり、楽しくいきいきとしているところに特徴があります。

組織の目的や事業段階によって、この「強さ」と「あたたかさ」のバランスの最適さは変化しますが、「あたたかさ」が「強さ」につながる、「強さ」があるから「あたたかさ」をつくる余裕がある、といった相乗効果を発揮するような状態を私たちは目指しています。

大切な3つの要素

「強くあたたかい組織(コミュニティ)」であるかどうかの指標として参考になるのが、「コミュニティキャピタル診断」という指標です。これは、上智大学との共同研究によって開発されました。以下の3つの要素(因子)が明らかになっています。

第1因子「理念共感と貢献意欲」

団体の活動理念への共感とその活動への貢献意欲が高く、「この団体を自分も一緒に担っていきたい」「とことんがんばりたい」と思える感覚が第1の因子です。

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第2因子「自己有用感」

団体への活動・関わりを通して、「自分は役に立っている」「必要とされている」と感じられ、自分は重要であると思える感覚が第2の因子です。

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第3因子「居心地の良さ」

「人間関係が良好である」「メンバーと一緒に活動することが楽しい」「仲間といると落ち着く」と感じられる居心地の良さが第3の因子です。

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「強くあたたかい組織」を目指すとき、これらの指標を参考にしながら、それぞれについて組織的・人事的な施策を講じていくことが大切です。事業・活動の成果をしっかりと創り出しながら、関わるメンバーが生き生きと幸せになれる組織づくりを共に目指しましょう!