【開催レポート】オンラインでも成功!「第5期コミュニティ塾 E-learning版」で見る、あたたかい学びの場をつくる6つのポイント!

こんにちは! CRファクトリー ボランティアスタッフの竹下です。
2020年1月~2月の約2か月間、第5期「コミュニティ塾E-learning版(以下、E塾)」が行われました。今期は12名が修了。このプログラムでは、例年はリアルでスクーリング(集合研修)を開催していますが、今期は全面オンライン化となりました。

私は、第1期から事務局を務めておりますが、オンラインでの実施は初めての経験です。それでもスタッフや5期生の皆さんとあたたかい学びの場をつくることができました。

今回は「そもそもE塾とはどんなプログラムなのか」を簡単にお伝えしたうえで、「なぜあたたかい学びの場をつくることができたのか」6つのポイントでまとめてみようと思います。
コロナ禍で既存の取り組みをオンラインに転用しなければいけない状況に直面されている方にとって、少しでも参考になれば幸いです。

修了式の一幕。5回のスクーリングを無事終えて一安心。

Q:コミュニティ塾(E-learning版)とは何か?

一言で記しますと、【「強くあたたかい組織・コミュニティ」をつくるマネジメントを、動画による事前学習とスクーリング(集合授業)の両方を取り入れた「反転授業」という形式で学べるプログラム】です。

少し噛み砕いて説明してみます。まずは、「強くあたたかい組織・コミュニティ」について。あらゆる組織やコミュニティにおいて、それぞれの色やスタンスがあります。そこでの活動がうまくいくか/いかないかの分かれ目の一つとして、「強さ」と「あたたかさ」のバランスがあるのではないか、と考えております。

掲げるビジョンや目標に対して力強く推進する「強さ」
メンバーの居心地の良さをつくっていく「あたたかさ」
それぞれのスパイスを、自分たちなりにどう調合していくか。
E塾では、そのためのコツや考える観点を学ぶことができます。

そしてもう一つ説明しておきたいのが「反転授業」です。あまり聞き馴染みのない方もいらっしゃるかもしれません。専門用語であり、いろいろ解釈があるかもしれませんが、コミュニティ塾E-learning版に落とし込むと以下の3つの手法ということになります。

  1. E‐learningと呼ばれる動画システムで映像教材を視聴
  2. 映像教材の内容を基に、テキスト、ワークシートに取り組む
  3. zoomで開催するスクーリングに参加し、①②の内容を基に決められたテーマで同期とディスカッション

従来の研修では、講師がその場で学習内容に関して講義をしますが、E塾では動画やテキスト、ワークシートを使った事前学習によってその時間をカット。その分スクーリングでは、参加者同士で団体運営の悩みを共有したり、他の団体の事例を知る時間をたっぷりとれるんです!

Q:E塾ではどんなことが学べるのか?

NPO・市民活動・サークルなどの団体運営に必要なマネジメント項目を、体系的に学ぶことができます。

<2020年度 カリキュラム>
■第1回:オリエンテーション
■第2回:①強くあたたかい組織のつくり方/②団体のビジョンを考える
■第3回:①新たな仲間を巻き込む/②会議を効果的にマネジメントする
■第4回:①みんなで活動計画を立案する/②多様な関わり方をデザインする
■第5回:最終プレゼンテーション&修了式

各スクーリングの前に事前学習として動画教材をご覧いただきます。
ボリュームは3分程度の動画が1課につき約5本。
すべての動画を合わせても1時間あれば見ることができます。

動画教材の内容は、
・CRファクトリー代表の呉によるポイントの解説
・団体運営において誰もが抱えがちな課題をイメージ化した演劇
でコンパクトに楽しく「組織運営」のコツが学べちゃいます^^

動画教材のひとコマ

第5回スクーリングのプレゼンテーマ。E塾での学びの集大成を披露する機会です!

Q:オンラインでもあたたかい場をつくる6つのポイントとは?

私が思うオンラインでもあたたかい学びの場をつくる6つのポイントはこちらです!

①事前説明会の実施
②卒塾生のスタッフ参加
③動画制作に挑戦!
④団体の理念を自分の言葉で共有し合う
⑤スピンオフの企画に挑戦!
⑥マメな情報発信とコミュニケーション

ひとずつ説明をしていきます!

①事前説明会の実施

どんなプログラムがおこなわれるのかをスタッフから直接聞いておきたいという方に向けて、zoomを使ったオンライン説明会を開催しました。1回の説明会は1時間。30分でプログラムの概要を説明し、残りの30分はゆるゆると質疑応答や雑談タイム。スタッフや未来の同期メンバーになるかもしれない参加者と顔を合わせられることで、安心感が生まれます。また、実際のプログラムでもスクーリングはzoomでおこなうので、オンラインでのコミュニケーションに慣れておくという意味でも、予め雰囲気を掴めて良かったのかなと感じています。

②卒塾生のスタッフ参加

スタッフ一同でキックオフ!結束力を高めて塾生にみなさんに寄り添います!

事務局スタッフやファシリテーターは、E塾を卒業された方をメンバーにしています。かつてE塾を受講生として経験しているので、みなさんに寄り添った運営ができたのではないかと感じています。

③動画制作に挑戦!

CRファクトリーでは、動画制作にも力を入れ始めています。E塾でも、卒塾生からコメントをいただいて動画にしたり、開講中はスタッフで受講生に向けて応援動画を制作しました。忙しい方にとっても、お仕事や家事の合間で、手軽にインプットできる動画の有用性を私たち自身も感じながら、日々制作しております。E塾自体が動画学習をフル活用しているので、親和性も生まれるかなと思っています。

④団体の理念を自分の言葉で共有し合う

団体の理念、すなわち、その団体が「何をやるのか」「なぜやるのか」を、第2回スクーリング時、受講生一人一人がプレゼン形式の中、自分の言葉で語ります。受講生は団体の代表だけではなく、コアスタッフやボランティアスタッフなど団体での立場はさまざま。それでも、プレゼンに備えて理念を再確認し、自分自身が理念をどう捉えているのかを整理してスクーリングへ臨みます。そして、限られた時間でお互いが理念について語り合うことで、想いや発言にも次第に熱を帯びてきます。その温度感が、それまでまだ少し緊張も入り交じっていた同期の気持ちをほぐし、一体感をつくっていくのだと感じています。

⑤スピンオフの企画に挑戦!

受講生を数名に分けて親睦を深める「チーム制飲み会」や、代表の呉が原体験をゆるりと語る「ごてつBar」など、積極的に交流の機会を設けました。移動や会場のコストも掛からない分、気軽に数多くの挑戦ができることもオンラインの魅力の一つですね。

チーム制飲み会のお知らせを、塾生専用のFacebookグループで告知

⑥マメな情報発信とコミュニケーション

開講後は、受講生とスタッフ全員がFacebookグループに加入。各スクーリングの案内や事前課題のお知らせといった事務連絡から、自己紹介や質問やお悩み相談、オンライン飲み会での集合写真など、スピーディーかつ気軽にコミュニケーションがとれる環境づくりをしています。対面で会うことができない分、こまめに連絡や相談の手数を増やしたり、連絡をすること自体のハードルを下げることが大切だと思っております。

アフタートークカフェ。スクーリング後に質問や意見を自由に書き込めるスレッドを、塾生専用のFacebookグループに用意しました。

まとめ

コロナ禍でオンライン開催が余儀なくされましたが、とても良い学びの場をつくることができました。今までの「できた」が制限されることへのもどかしさ・悔しさはあります。ただ、オンラインならではの恩恵もありました。時間や地域にさほど縛られず、より多くの仲間と学び合いができたことです。私たちは「日本全国にコミュニティマネジメントのノウハウを広めていく」ことを目指しています。それによって、少しでも多くの組織や個人が、楽しく日々の生活や活動を送れたらと考えています。
オンライン化はあくまでも手段であり目的ではありません。私の役割である事務局という立場においても、「いかに塾生と一緒に、楽しく次につながる学び合いの場をつくるか」がテーマです。それがオンラインでも実現しうることが分かったのも、私にとっては大きな成果です。もっともっとブラッシュアップできるところもあるかもしれません。これからも「つながり」と「コミュニティ」を大切に、E塾を進化させていけるよう、頑張っていきたいと思います!

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