「ファシリテーション」で組織が変わる!
〜みんなの意見をどんどん引き出す!カタチにする!〜
藤沢市市民活動推進センターにて、事業部長の五井渕が担当しました。
多くのNPOで挙がる課題として、
- スタッフの意見やアイディアを引き出せない
- ミーティングの生産性が低い
- 企画やイベントがマンネリ化している
といったものがあります。
今回の講座では、
① 意見を引き出す「ミーティングファシリテーション」の手法を習得し
② 引き出されたアイディアを「年間計画」と「イベントの企画」という形にするというステップで学んでいただきました。
【1】意見を引き出すミーティングのコツ
ミーティングは基本的に以下のような流れで進んでいきます。
事前準備
1. 日程調整・確定
2. アジェンダ(議題)の立案・共有
3. 役割依頼
4. 念押し(リマインド)
当日〜終了後
5. 司会進行
6. やること(TODO)確認
7. 議事録の作成・共有
しかし、ミーティング運営に課題を抱えるリーダーやマネージャーは多くいます。
- 日程調整がうまくいかず、そもそも開催できない
- 共有や報告だけで時間が過ぎてしまい、生産性が低い
- ミーティングで意思決定されたはずのことが実行されない
- 楽しい雰囲気がつくれず、スタッフのモチベーションが上がらない
そうした課題を解決するため、事前準備、ミーティング本番、ミーティング後の時系列に沿って、「意見を引き出すポイント」をお伝えしました。
【2】モチベーションを高める年間計画づくり
ミーティングでスタッフの意見を引き出せるようになったら、 「年間計画づくり」という「団体の意思決定のプロセス」にも入ってもらい、 モチベーションや主体性をさらに高めましょう。
講座では、実際にそれぞれの年間活動計画を作成するデモワークを行いました。
社会・外部の視点から
■ どんなコミュニティになりたいですか?
■ そのために必要な目標・企画・仕組みは何ですか?
チーム・内部の視点から
■ どんな運営チーム・組織になりたいですか?
■ そのために必要な目標・企画・仕組みは何ですか?
代表・幹部からのトップダウンの計画ではなく、スタッフみんなで時間を取って意見を出し合って作成することで、活動へのオーナーシップや意欲が高まります。
【3】具体的なイベントの企画設計
すぐにでも団体運営に活かせるように、引き出したアイディアを具体的な「イベント企画」という形にするトレーニングも行いました。
スタッフが熱意を持って取り組み、成果を得られる企画にするための出発点は、WANT(やりたいこと)を起点に始めるということです。
「意見を引き出すミーティング」をベースとして、スタッフ側も参加者側も楽しめるようなイベント企画を立案・設計しましょう。
企画設計においては、Why=目的・価値 と、Whom=対象・ターゲットを深く思考することが最も重要です。
「何のために」「誰のために」やるのかという、根本的な部分です。
そしてアイディアを「6W3H」の形に落とし込み、誰が見てもわかりやすい、相手に伝わる企画を設計しましょう。
講師の所感
NPO・コミュニティ運営の現場では、「ひとりでがんばりすぎているリーダー」を本当によく目にします。必要に迫られて、団体・活動への責任感の強さがその状況をつくってしまっているのだと思います。
リーダーの内心には、もっと深く積極的にスタッフに意見を出してほしい、一緒に肩を並べて運営してくれる仲間がほしい、という思いがあります。
ミーティングや年間計画づくりでスタッフの意見を引き出すコツを学ぶことで、みんなで運営する組織になるための手がかりを掴んでいただけたと感じました。
講座終了後も「今日から早速実践します!」という声をたくさんかけていただき、団体の良い変化のきっかけを生み出せた手応えを感じました。
セミナー参加者の感想
- 人のマネジメントを、具体的な年間計画づくりのプロセスまで教えていただけた。
- 目からウロコいっぱいでした。
- 講演だけでなく自分たちの課題を解決するワークもあったので、実感が湧きました。
- ドリームミーティングなどのビジョンの確認事業や、スタッフがプロジェクトの進行管理をできる研修をしていきたいと思います。
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