【開催レポート】コロナ禍だから問い直す 「居場所・参加・つながり」の意味とかたち 〜コミュニティカフェの試行錯誤と大切にしたいもの〜

先月の12月20日に「コロナ禍だから問い直す 「居場所・参加・つながり」の意味とかたち 〜コミュニティカフェの試行錯誤と大切にしたいもの〜」という対談イベントを開催いたしました。

ゲストは、株式会社イ-タウン代表取締役の齋藤保さんと認定NPO法人こまちぷらす理事長の森祐美子さん。そして子どもの未来サポートオフィス代表の米田佐知子さんとNPO法人CRファクトリー代表の呉哲煥のダブル司会でお送りいたしました。

「コミュニティカフェとは何か?」「コロナ禍において居場所やつながりに何が起きているのか?」「これからどのようなことが大事になっていくと思うか?」。コミュニティカフェの最前線で長年やってきたトップランナーのお二人との熱くあたたかいトークを展開いたしました。

齋藤さんのお話で印象的だったことは、カフェの4つの機能についてです(シェアスライド参照)。その4つとは「居場所」「つながり」「地域との関わり」「まちのコーディネート」。機能を4つの段階に整理しながら、市民の参加・関わりのステップをデザインしているところが秀逸でした。そして、すべての人に「まちづくりしよう」と呼びかけるのではなく、楽しく関心を持って参加してもらいながら、その中から「まちづくり人」を少しずつ増やしていく。15年間かけて360人の「まちづくり人」を生み出したとお話されている姿に、長年やって来られたすごみと迫力を感じました。

森さんは、このコロナ禍の中で「コミュニティカフェ」や「こまちぷらす」についての格闘について語っていただきました。緊急事態宣言が出ていたころには店内飲食ができなくなり、イベントスペースでの場づくり・交流もできなくなる中で、コミュニティカフェの存在意義が問われるような難しい状況を体験していました。そこからの試行錯誤によっての進化、そしてまだまだ渦中であること。「オンライン化」を進めることで見えてくる新たな参加やつながりのかたち。「つながるけど、窮屈でないこと」「外出困難な状況でもオンラインでつながれること」など、良い兆しも見えてきているようです。でも、やっぱり、「五感で感じられる居心地の良さ」(シェアスライド参照)「ふらっと、ついでに、なにげなく触れ合えること」をどうつくっていくか。こまちぷらすのトライ&エラーは続きます。

まだまだ続くであろうWithコロナ時代。「居場所」「参加」「つながり」のかたちはどのような変化を遂げていくのか。今回のイベントを通して、ますます追究して考えたくなりました。

プレゼンスライド

株式会社イ-タウン代表取締役 齋藤保さん


認定NPO法人こまちぷらす理事長 森祐美子さん


参加者の声

  • コミュニティカフェの運営の内容について、コロナ禍での状況の変化に対する苦労や悩みも聞くことができて大変勉強になりました。自分達の活動に置き換えて、この状況の中でも継続する意味、価値を考えるきっかけにもなりました。まちづくりを前面に押し出すわけではなく、居場所機能から階層的に近づいていくことや遊びに来た人が「自分にも関わりしろがあるな」と思える環境設定がいいなと思いました。また、安心して「できない」が言える空間、言語化も出来ないことも共有してもらえる空間を作れるようにしていきたいです。
  • 森さんの講演であった 五感で居心地の良さが感じられるように がとても響きました。五感を生かすことに私自身が焦点を当てていることもあり、更に活動に対する意欲につながりました。ありがとうございました。
  • 月イチでの活動を一年程続けてきて、この先の展開を考える上で大変勉強になりました。まずは継続することそして安定的な場を見つけていくことを、来年の目標として生きたいと思いました。安心でその時だけでもホッとできる場として感じていただけるように、タウンカフェやこまちぷらすの運営も参考にしながら続けていきます。
  • コロナの影響でこれまで活動の拠点となっていたカフェを閉店せざるを得なくなり、これからの方向性や実現するための不安も大きかった中で今回の講座を見つけて参加させていただき、今欲しかった答えがほぼ見つかったようにスッキリとして勇気もたくさんいただきました!本当に参加してよかったです!またぜひ参加させていただきたいです。
  • ボランティアやお客さんや作家さんが、活動への心の拠り所となり、支えられているんだなぁと、コミュニティの必要性と強さを感じました。

今後のイベント案内

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