【卒塾生の声】あきらめるよりも難しい「誰かに頼ること」 櫻井由美子さん(コミュニティ塾第8期生/北海道)

コミュニティ塾第8期に参加した、櫻井由美子です。産後ケアを北海道オホーツク地域に広めることを目的としたマドレ・オホーツクという市民団体で活動しています。

コミュニティ塾に興味を持ち、申込みをしようかどうしようか迷っていたとき、zoomで開催された説明会に参加しました。その説明会で、全日程(オリエンテーション含めると全9回)の出席が必須条件であること、その日程の中で、1日だけどうしても夫の出張とかぶってしまい4歳の娘を夫に託せない日があることがわかりました。
あきらめかけた私がどのようにしてコミュニティ塾に参加できるようになったのかについて、お話します。

マドレオホーツクのメンバーと(一番手前が櫻井さん)

やる前からあきらめていた自分

「これはもう仕方ないな。あきらめよう」

とっさにそう思いました。実家は遠方(わたしは北海道、両実家は関東)で夫以外に頼れる家族は近くにいない。平日夜20時から22時15分までの遅い時間の講座で、託児をお願いすることも難しい。夫の出張が入っている以上、わたしの用事は入れられない。だから仕方ない、と。

説明会が終わったあと、講師や以前塾に参加されていた経験者の方から、「仲間がいるんだから、団体のメンバーに相談してみるのはどう?」と背中を押してもらいました。

たしかに、コミュニティのメンバーはわたしにとってとても大切な仲間たちです。相談してみようかな……そう思ってはみたものの、わたしの心の中からは、「そんなのワガママでしょ?」「平日ど真ん中水曜の夜、みんな仕事や子育てで忙しくしている。20時なんてちょうどバタバタしている時間。そんな時間にうちにきて娘と遊んで待っていて欲しいなんて、図々しいよなぁ……」と、次から次へとモグラたたきのように自分の「やってみたい」を叩きつぶそうとする声が聞こえてきました。

勇気を出してメンバーに相談してみたら…

それでもとにかく相談するだけはしてみよう! と勇気をだしてメンバーに相談してみました。このコミュニティをもっと居心地の良い場所にしたいと思っていること。そのためにコミュニティ塾に参加して学んできたいと思っていること。でもどうしても一日だけ夫の出張と重なってしまい、困っていること。もし助けてくれるひとがいたらほんとうに助かる、ということ。

すると間もなく、メンバーから続々と声が上がりました。その日は力になれなさそう、残念! と言ってくれたり、片道小一時間かかるところからかけつけようかと言ってくれたり。その気持ちだけでもとってもありがたくて、あたたかい気持ちになりました。最終的には2人のメンバーが交代で自宅に来てくれて娘と遊んで待っていてくれることになりました。

私が塾に参加している間は、娘は折り紙でドレスをつくったり、キラキラのチェーンでアクセサリーをつくったり、ぬいぐるみごっこをして遊んだり、あっという間の楽しい時間だったようです。来てくれたメンバーは2人とも、「たいしたことしてないよ、あそんでただけだから!」と言ってくれましたが、2人の協力がなければ私は塾にエントリーすることはできなかったわけで、本当にありがたい出来事でした。

頼り頼られる関係性やつながりをこれからも

平日の夜や土曜日の午前中から夕方まで、全9日の日程を全日程参加するというのは、まだ小さい子どもがいるとなかなかハードルが高いですが、夫婦だけでは何ともならなくても、こうして仲間の力を借りて学びの機会を得られたことがとても嬉しいです。

また、夫やふだん通っている園の先生方以外にも安心して娘を託せる仲間がいるということや、困ったときに「困った! 助けて!」とつぶやけるコミュニティがあるということが、この地域で暮らすうえで私の心の支えになっているなとあらためて感じました。これからも、最初からあきらめてしまうのではなく、周りの方の力もお借りしながら、自分のやりたいことを実現していけたらうれしいし、わたし自身も仲間が必要としているときに力になれたらと思っています。いざという時に頼れる、頼ってもらえる関係性やつながりをこれからも作っていきたいです。

昨年度のコミュニティ塾メンバー(3段目右から2番目が櫻井さん)

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