「良いコミュニティって?」真正面から研究している「コミュニティキャピタル研究会」の研究成果報告会に行ってきたよ!

こんにちは!CRファクトリーライターのひろせめぐみです。

ふふふ…!すごい研究成果報告会に行ってきましたよ〜!

コミュニティキャピタル研究会」の、研究成果報告会です!

コミュ太
キャピタルってなあに?
コミュ子
「キャピタル」とは「資本」や「資産」という意味だよ。

コミュニティによって蓄えられる「資本」や「資産」は何か。そして、それはどのように効果するかということを研究しているのが「コミュニティキャピタル研究会」です!

具体的には、こんな問いについて研究しています。

  • 良いコミュニティってなんだろう?
  • 良いコミュニティの効果って?
  • より良い団体や活動をつくるためには?

この問いの答えを探すべく、以下のような取り組みを進めてきました。

  • コミュニティの状態をはかるツールの開発
  • コミュニティの状態をはかる重要な3つの因子を抽出
  • 3因子と幸福・健康の関係

「???」となったかもしれませんね。「コミュニティの状態をはかる3因子」は、後ほど詳しく紹介します。

コミュニティキャピタル研究会は、上智大学とCRファクトリーで共同で研究をしています。

なんと4,500名を超えるアンケート調査を行ったそうです!

2012年からはじまったこの研究。今回は5年以上の研究の結果を聞くことができました!

私はとても関心のあるテーマです。この研究成果報告会はとても楽しみでした。

この記事では「コミュニティキャピタル研究会」の報告会の様子と、研究の軸になっている「コミュニティキャピタルの3因子」について紹介します。

コミュニティキャピタル研究会成果報告会

2018年11月22日と12月7日に、コミュニティキャピタル研究会の成果報告会がありました!

テーマは「人を健康で幸せにするコミュニティをどう増やすか?」です。

コミュ太
壮大なテーマだね!

私は12月7日の方に参加しました。会場は上智大学です!

研究成果報告会の様子です。

研究成果報告のスピーカー

今回の研究成果報告のスピーカーを紹介します!上智大学の川西諭教授。

CRファクトリーの呉哲煥です。

報告会が終わった後に撮った写真。左から、川西諭教授、呉哲煥です。

とても良い報告会でした。その証拠はこの笑顔です!

また、報告会が終わった後は、参加した方からの質問や相談が1時間ほど絶えなかったです。

もうそれくらい、インパクトのある研究成果報告会だったんですよ!

ではここから、研究成果報告会の内容を一部紹介しますね。

研究成果報告の内容

研究成果報告会の内容、主なポイントを中心に紹介します!

良いコミュニティって?

まず、コミュニティキャピタル研究会の問いは、「理想的なコミュニティの条件とは何か?」ということでした。

研究するコミュニティとして選んだのはNPO団体。

コミュ太
NPOは「現代社会のニーズに合ったコミュニティの形」として、内閣府も注目しているんだよ。

どうすれば団体が「理想的なコミュニティ」になれるのか。

そのための条件を明らかにするために、団体の状態を測定できるツールを開発することになりました。

コミュニティの状態をはかりたい!

様々な仮定を立て、それを元にした大規模アンケート調査を2回、実施したそうです。

  • 1回目…2013年:17団体329名
  • 2回目…2014年:70団体691名

この結果、コミュニティの状態をはかる上で重要な3つの因子が抽出されました

因子分析という研究の方法なんだそうです。

実は、今回の私の一番の関心は「この3つの因子がどのように生まれてきたか」ということでしたので、この話はめちゃくちゃ興味津々でしたよ〜!

コミュニティの状態をはかる3因子

では、研究からわかった「コミュニティの状態をはかる3因子」とは何か?

こちらです!

  1. 理念共感と貢献意欲
  2. 自己有用感
  3. 居心地の良さ

簡単にですが、ひとつずつ紹介していきますね!

CRファクトリーのキャラクター「コミュ太」と「コミュ子」にも登場してもらいます!

①理念共感と貢献意欲

第1の因子は「理念共感と貢献意欲」です。

仲間と共通の目的・目標を共有し、共にそれを目指そうと思えること。

具体的には、こう思える感覚です!

コミュ太
この団体の理念にすごく共感するなぁ。
コミュ子
この団体を私も一緒に担っていきたい!

②自己有用感

第2の因子は「自己有用感」です。

欠かせない存在であり、自分は重要であると思える感覚です。

こう思えることが、自己有用感につながります!

コミュ太
この団体の役に立てた!
コミュ子
この団体は、私のことを必要としてくれている。

③居心地の良さ

そして、第3の因子は「居心地の良さ」です。

団体が自分の居場所と感じられること。

このように感じられる感覚のことです!

コミュ太
メンバーと一緒に活動するのが楽しいなあ。
コミュ子
この仲間といると落ちつくよ。

コミュニティの状態をはかる3因子まとめ

コミュニティの状態をはかる3因子のまとめです!

報告会ではこちらのスライドで、この「コミュニティの状態をはかる3因子」を説明くださいました。

メンバーがこのように思えるコミュニティが「良いコミュニティの条件」になるのですね!

この3因子がコミュニティの状態に関わること、肌感覚でもすごくわかりますよね。

だけど、こうして言語化されると、腹にストンと落ちたような、納得してスッキリした感じがします。

私はすっかりこの3因子のファンです!(因子のファンになったのって初めてだよ・笑)

良いコミュニティをどう増やしていくか?

この3因子を中心にしなから「現場で具体的にどのような施策を取り入れたらよいのか」という研究が今、動き出したところです。

この研究を通して、良いコミュニティがあちこちにできていくことが「コミュニティキャピタル研究会」の願いだそうです。

3因子が健康感や幸福感につながっていく」というデータも見せていただきました。

この研究報告会のテーマ「人を健康で幸せにするコミュニティをどう増やすか?」は、このような意味があったのですね!

参加者の声

報告会に参加者された方の声を紹介しますね!

11月・12月の2回の報告会では、このような方がいらっしゃいました。

  • 行政の担当者
  • 社会福祉協議会の方
  • 学校職員
  • NPO団体関係者
  • 企業の方
  • 任意団体
  • 学生

参加された方の声

アンケートから、参加された方の声を一部紹介します!

  • これまであまり見たことのない種類の研究で、大変興味深かったです。
  • 楽しさや居心地だけでなく、理念の共感や貢献の実感が大切であること、特に参考になりました。
  • 3つの因子がでてきた過程を知ることができてとてもよかったです!
  • エビデンスをもった実験、研究結果に興味を持てて大変参考になりました。
  • コミュニティというつかみ所のない物の研究内容に、ただただ感心しました。とても濃い内容でした。
  • あいまいな感覚でしか判断できなかった組織への思いを利子的に分析できることに驚きました。
  • 肌感覚であったものが証明・形として表していただけたと思います。
  • このような研究がされていることが驚きでした。

このような研究がされていたなんて!」という驚きの声が多かったです!

また、ここでは紹介できなかったですが、参加者それぞれの活動に引き寄せた学びや気づきのコメントが寄せられていました。

コミュ太
様々な団体に応用ができる研究報告会だったんだね!

実際の報告会で使われたスライド

最後に、実際の報告会で使われたスライドを載せておきます。

この記事でご紹介できなかった研究成果もあるので、ぜひご覧になってみてください!

まとめ

アンケートの「このような研究がされていたなんて!」という驚きの声ですが、私もまったく同じように、この研究を初めて知った時は衝撃でした。

この研究を通じて、コミュニティってこんなに深くて、こんなに人によい影響を与えるんだと初めて知りました。

これからも、CRファクトリーはこの研究を続けていきます。

「つながり」と「コミュニティ」が豊かな社会にしていくことがCRファクトリーの役割です。

この役割を私たちだけではなく、より多くのみなさんと一緒に目指し、まだ見ぬ社会の実現に向けて、一歩一歩進んでいきたいと思っています。

このような研究は収益に結びつきにくい活動です。CRファクトリーは応援会員を募集しています。みなさまのお力をお貸しいただけたら幸いです。

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