コラム「イベントの企画・運営に一番大切なこと」

こんにちは! コンサルタントの五井渕です。
突然ですが、皆さんのコミュニティではイベント企画はしていますか? 継続的なコミュニティではなくとも、単発でイベントを企画したことがあるという人も多いかもしれませんね。
私自身、イベントの企画・運営の経験は数多くあり、その分数多くの苦い経験もしてきました。運営が作業化・マンネリ化してメンバーの気持ちが離れていったり、リーダーの考えを周りが共有できなくなってしまったり、お互いのやりたいことがバラバラになって衝突したり、主体的なコミットメントが欠如して企画が前に進んでいかなかったり。
……思い出すだけで、ちょっとお腹が痛くなってきます(笑)。
もちろん、失敗体験もあれば成功体験もあります。それらを経て、イベントの企画・運営において一番大切なことは「チームビルディング」だと考えるようになりました。
言い換えれば「共通認識づくり」、分解すれば「ゴール・目的の共有」と「メンバーの相互理解」です。

イベント企画においてゴール・目的は非常に重要で、それに基づいてコンテンツやターゲットも決まってきます。もしリーダーの頭の中にはあったとしても、あえて言語化してメンバーで共有しディスカッションすることで、ようやく浸透し納得感を持って進むことができるようになります。
ゴール・目的の共有ができていないことで、作業の「意味」を見失ってしまったり、つらい時の踏ん張りが利かなくなってしまったりすることはありがちです。
メンバーに浸透できて方向性が明確になっていれば、自己判断のスピードが上がり、プラスアルファで生み出されるものの質も高まっていきます。
ゴール・目的の共有の場を持つことは省略せず、時間と力をかけるようにしていきましょう。

ボランタリー(自主的・無給)なメンバーで運営するイベントでは特に、メンバー間の相互理解はとても重要です。「仕事だから当たり前にやる」という強制力が働かないからです。
どんなことを期待してコミットするか、どこに強み・得意があるか、どの程度の時間が割けるか、どういう関係性の中で進めていきたいか。そういったことをお互いに把握し合ってこそ、運営とメンバーがWinWinな状態をつくり出すことができます。
この相互理解が不十分なまま進んでしまうと、メンバーの強みを活かせなかったり、任せられることの量的なバランスが崩れてしまったりすることが発生します。ありがちなのは、ここが不十分のままいきなり「役割分担」に入ってしまって失敗するケースです。
それぞれにとって良い関わり方ができて、力が発揮できる役割・環境があるからこそ、大きな成果が出るし、達成感や仲間としての実感を得られるものです。
アイスブレイクも兼ねて、メンバーの想いや状況を共有する場を大事に設定するようにしていきましょう。

良いチームビルディング、良いキックオフができて、ゴールに向かって高いコミットメントが保てさえすれば、後のことは意外にどうにかなります。「Why」と「Who」の部分のレベルの高い共通認識ができてさえいれば、「How」や「What」は自ずと定まってきます。
何故やるか、誰がやるかを明確にする、チームビルディングの場づくりが、イベントの企画・運営にとって一番大切なことだと考えています。

(コンサルタント 五井渕 利明)

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