コラム「コミュニティは教育プログラムである」

こんにちは、代表の呉です。
昔からずっと思っているのが、「コミュニティは教育プログラムである」ということです。コミュニティほど人を成長させるものはなかなかないと思います。
活動があり、目標があり、人間関係や相互作用のコミュニケーションがある。その中で人はたくさんの経験を積んで、人間関係やコミュニケーションのスキルを磨き、成長していきます。私はこの「コミュニティが人を育てる力(≒人を良くしていく力)にとても魅了されています。

逆に言うと、「先生」が「生徒」に教えるという構図だけではなかなか人は成長しません。ましてや「知識付与」「知識獲得」だけでは人は成長しませんね。
活動を通しての仲間同士の相互研鑽があってこそ、人は大きく成長するように思います。コミュニティにはそういう「関わり合い」が起こるので、自ずと成長してしまうのかもしれませんね。

成長する装置としてのコミュニティにしていくために、意識していることをまとめてみました。

1. 受け入れること、認めてあげること、居場所であること、の安心感
ベースとして大切なことは、本人がこのコミュニティに受け入れられているという安心感、そして認めてくれる仲間がいることの安心感でしょうか。
愛のある家族というベースがあってこそチャレンジできる子どものように、愛着と関係性の豊かなベースキャンプがあってこそ、チャレンジと成長はしやすいと思います。

2. 挑戦に対して関心持って応援・支援する仲間がいること
のめり込み体験(フロー体験)は人を大きく成長させます。自分のキャパシティを少し超えた大変できつい体験は、その人を一段上のレベルに成長させてくれます。本人の意志と団体の状況を鑑みながら、ぜひ追い込むべきです。例えば、プロジェクトリーダーをやってもらったり、幹事をやってもらったり。
そのとき、そののめり込み者(挑戦者)に関心を持って応援・支援してくれる仲間がいることが重要です。カーネギーの『人を動かす』にもあるように、「誠実な関心を示す」ことほど人をエンパワー(元気づけ)するものはありません。

3. 振り返りや報告の機会(儀式)をつくる
「成長実感」や「達成感」というものは、ただがんばっただけでは感じにくいものです。振り返りや仲間への報告の機会によって、「私、がんばったんだな」「成長したんだな」と確認・認識できるものです。そういう「成長実感」や「達成感」を感じる儀式の演出を、団体の仕組みとして持ちたいものですね。

団体のリーダーは、「コミュニティが教育プログラムである」という認識を持って、仕掛けや制度設計をしていって欲しいですし、それを自信に多くの人を巻き込んでいって欲しいと思います。
また「成長したい」「もう一段上の自分に行きたい」と思っている人は、コミュニティで活動することをお勧めします。「いろいろな人との出逢い」や「一緒に活動する経験」があなたを大きく成長させてくれるでしょう。

(代表 呉 哲煥)

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